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自治体や医療機関で広がるPublic Medical Hub(PMH)と、福祉事業所が備えておきたいデジタル連携の基礎知識

IT活用
福祉の現場を支えるイメージ

PMHは自治体と医療機関をつなぐ仕組み

デジタル庁は、関係省庁と連携し、医療費助成や予防接種、母子保健などの領域において、マイナンバーカードを活用したデジタル化の取り組みを推進しています。その中核となるのが、自治体・医療機関の間で必要な情報を安全にやり取りするための「Public Medical Hub(通称:PMH)」という情報連携システムです。

直近の動向として、医療費助成のオンライン資格確認システムなどを導入する自治体や医療機関・薬局のリストが随時更新されており、参加自治体数や利用可能な医療機関等の数が大きく拡大しています。医療費助成の分野では、マイナンバーカードを医療費助成の受給者証や診察券の代わりに使えるようにする取り組みが進められています。

紙のやり取りを減らす基盤づくりが進む

これまで、自治体が実施する医療費助成や介護保険、予防接種などの業務では、紙の書類による情報やり取りが多く、関係者にとって大きな事務負担となっていました。この課題を解決するため、国は医療DXの推進に関する工程表に基づき、関係機関が安全に情報を交換できるPMHの整備を進めてきました。

具体的な成果として、PMHの先行実施事業に参加する自治体数は着実に増加し、全自治体への普及に向けた動きが進んでいます。また、対応する医療機関や薬局の数も数万施設規模で拡大しており、マイナンバーカードを活用したオンライン資格確認のインフラ整備が着実に進められています。これに伴い、自治体向けの利用規約の改正や、システムベンダー向けの仕様書、各種チェックリストなどの資料も継続的にアップデートされています。

受診や受給者証の確認で関わるデジタル連携

直接的にすべての障害福祉事業所のシステムが今すぐPMHに接続されるわけではありませんが、行政手続きや医療連携のデジタル化という大きな流れは、福祉現場にも確実に波及します。

例えば、利用者が医療機関を受診する際や、自治体から受給者証などの情報を取得する場面において、マイナンバーカードを基軸としたオンライン確認が進んでいくと、福祉サービス利用時の受給者資格の確認方法や、医療・保健情報との連携方法にも変化が生じます。紙の受給者証の確認作業や、関係機関との情報共有において、デジタルデータをどう安全に扱うかという視点が、今後は福祉事業所の事務管理においても重要になってきます。

福祉の現場を支えるイメージ

導入を急がず、情報管理の土台を整える

福祉現場の日常業務において、今すぐに高額なシステムを導入する必要はありませんが、以下のポイントを意識しておくことが大切です。

利用者情報を見られる職員と保管方法を確認

行政手続きや医療分野でのデジタル化が進むにつれ、事業所が取り扱う利用者情報のセキュリティ管理の重要性がさらに高まります。アクセス権の管理やパスワードの厳重な保管など、基本的な情報セキュリティ対策を見直しましょう。

自治体の通知を担当交代後も追えるように

自治体からの各種お知らせや、受給者証のオンライン化に関する案内などを見逃さない体制づくりが求められます。担当者が変わっても情報が引き継がれるよう、文書のファイリングや共有ルールを整えておきましょう。

オンライン手続きの知識を相談対応に生かす

デジタル連携の基盤が広がっていく中で、職員一人ひとりがマイナンバーカードの活用や基本的なオンライン手続きについて正しい知識を持つことが、利用者や家族からの安心した相談対応につながります。

当社の見方:小規模事業所は足場固めから

小規模な障害福祉事業所やグループホームにおいては、大規模なシステム投資をすぐに行うことは難しい場合が多いため、まずは日常の事務における「デジタル環境の足場固め」が大切です。クラウドツールの活用や、セキュリティ意識の向上といった日々の小さな改善が、将来的な行政のデジタル化の波にスムーズに乗るための準備となります。また、利用者やそのご家族にとっても、マイナンバーカードの活用や医療・福祉データの連携は利便性が向上する一方で、プライバシーやセキュリティに対する不安を感じやすい部分でもあります。事業所が正確で分かりやすい情報を持つことで、利用者や家族からの信頼を深めるきっかけになると考えられます。

医療連携の動きを追える事務体制を作ろう

自治体や医療機関で広がるPublic Medical Hub(PMH)の動向は、医療費助成や行政手続きのデジタル化を大きく前進させています。障害福祉事業所にとっても、こうした行政や医療のデジタル連携の動きは無関係ではありません。セキュリティの基礎固めや、行政からの情報に対するアンテナを張ることを意識しながら、現場の負担を減らすデジタル活用を着実に進めていきましょう。

出典・参考情報

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